少し前になりますが、7月のある朝、自宅で朝ごはんを食べていると近くて「ホー、ホケキョ」とうぐいすの鳴き声がしました。
山に囲またれた町なので、うぐいす自体は珍しくありませんが、なんか焦っているようで鳴き方が変でした。
うぐいすのヒナを発見
所要のために外出して、家に戻ると庭からピィピィと小さな鳴き声が聞こえてきます。鳴き声の聞こえる場所を探すと、草むらにまだうぶ毛が残っている鳥のヒナ二匹を見つけました。
二匹は小さな体を寄せ合ってピィピィ鳴いています。きっと朝鳴いていたうぐいすの子供でしょう。二匹ともまだ幼く、巣立ちできるような雰囲気ではありません。おそらく前日の豪雨で巣から落ちたものと思われます。朝鳴いていた親鳥はどこかへ行ってしまったようで姿は見られません。
捕まえて保護しようかとも思いましたが、まだ親鳥が帰ってくるかもしれないため、しばらく放置することにしました。
確保
せっかくなので写真を取ろうと思い、しばらくしてからヒナ達の所へ行くと庭にはおらず、道路の方からピィピィと鳴く声がします。慌てて道路に行くと二匹共道路に出ており、マンホールの上で鳴いていました。
閑静な住宅街なので車の通行は少ないものの、いずれ轢かれそうなので止む得ず回収することにしました。
小さいので羽根や足を痛めないよう、そしてできるだ人間の匂いがつかないようにサッと捕まえてかごに入れました。近くに寄ってもヒナは逃げないので、あっさり確保できました。
開放
確保した時に気が付いてのですが、近くの側溝に猫が隠れて様子を伺っていました。そのままにしていたら車に轢かれる前に、猫のおもちゃになるところでした。猫を追っ払った後、巣の場所を探してみましたが見つかりませんでした。別の家にあったのかも知れません。
巣に戻すことはあきらめ、親鳥が保護してくるとに期待して、小さなヒナ達を再び庭に放すことにしました。最初に見つけた草むらの木の枝に乗せると枝の上を移動しながら、ピィピィ。時折二匹がくっつき合うようにしたりと活発に動き、元気そうなのでそのまま放置しました。
豪雨の夜
その日の夜、前日の豪雨より激しく雨が降り、まさにバケツをひっくり返したような状態でした。
翌朝、ヒナの鳴き声が聞こえないないので放した木の周りを調べると、木の下で冷たくなった二匹のヒナを見つけました。体には目立った外傷は見られず、昨夜の激しい雨に耐えられなかったようでした。自然の摂理とはいえ、あの時、放さずに一時的に保護しておけばと悔やんでいます。