ファイルサーバーを立てなくてもネットワーク内でデータの共有ができる便利なNASですが、長らく使ってきたLANDISK HDL-250Uが古くなってきたので代替機としてアイオーデータのHDL-A2.0を購入しました。
NASとは
NASとは「Network Attached Storage」の略でLANに接続して単独でファイル共有が行えるハードディスクの事です。
一般にネットワーク上でファイルを共有するためにファイルサーバーを立てることがありますが、わざわざサーバーマシンを用意するのは大変です。高い性能が必要であるなどの事情がない場合はNASを使うと導入コストや消費電力を大幅に削減できます。また、NASが動作するために必要なOSやアプリケーションはメーカーでセットアップ済みであるため、ユーザーは設置後、共有の設定を行うだけで運用に入れるためとてもお手軽に使用できます。
NASの中身はARM等低消費電力で動作するプロセッサを用いたボードとハードディスクで構成されています。キーボード入力や画面出力等のヒューマンインターフェースが無いパソコンのようなものです。また、ほとんどのNASはLinux系OSで動作しています。Linuxはこのような組み込み用としても活躍しているのですね。
HDL-A2.0を購入
アイ・オー・データ機器のHDL-250Uを長らく使ってきましたが、かなり長期間使用しているためそろそろ買い換える事にしました。とりあえずいくつかのメーカーで調べてみたのですが、機能・性能は似たりよったりであるため再びアイ・オー・データから高速タイプで容量2TBのHDL-A2.0を選択しました。
本当はQNAPの方が本格的なのでそちらにしたかったのですが、予算が跳ね上がるので今回は断念しました。
HDL-A2.0のスペックと機能の概要は次のとおりです。
- SambaによるWindows共有
- FTPによるファイル転送
- 高速アクセス(Sambaでもリード時90MB/sらしいです)
- イーサネットは1000BASE-T対応
- 省電力モード搭載(HDDをスピンダウンできます)
- Wake On LAN(ネットワーク経由で電源をオン)
- UPS対応(特定のUPSに接続して停電時にシャットダウンできます)
- NASに接続したプリンター等のUSB機器を共有(USBポートは二つ付いています、いずれもUSB2.0)
- インターネット経由で外部からNASにアクセス可能
また、録画対応テレビから番組を録画や共有できたり、DLNAやiTunesサーバーが付いていたりしてマルチメディアにも強いです。変わった所ではBitTorrentにも対応しており、P2Pによるファイル共有も可能なようです。
気になる消費電力ですが、仕様上は最大36W、平均17Wになっています。省電力モードでスピンダウンさせると更に小さくなると思われますが、省電力モード時の消費電力についてはなぜかマニュアルには記載されていません。
黒い筐体
HDL-A2.0の筐体は黒く、フロントパネルのみ光沢があります。プラスチック製ですが、質感は悪くないです。また、フロントパネル以外はつや消し仕上げとなっています。
本体は小型で縦置き、横置きどちらでも使用出来ます。ある程度の重量があるため縦置きでもそう倒れることは無いと思われますが、設置スペースに余裕があれば横置きのほうが精神的に安心できます。
以前使用していたHDL-250Uは一部金属筐体になっており、ファンレス仕様でした。残念ながらHDL-A2.0は冷却ファンが内蔵されており、HDL-250Uほどの静音性は望めません。また、ファンによる強制空冷なので当然吸気口が必要なわけですが、小さな四角い穴がポツポツ空いているため、時々掃除しないとホコリで詰まりそうです。
下記は現用のHDL-250UとHDL-A2.0の外観写真です。コンデジで室内に入る自然光のみで撮影しました。二方向の窓があったのですが、光の回りこみが悪いですね。おまけにHDL-A2.0では黒いため、テスト撮影してカメラの液晶画面で確認しながら露出補正をしているのですが、後からパソコンで見ると特に正面と底面を撮影したものは過剰補正でした。
電源は外付けACアダプタ、少々難あり
電源は内蔵されておらず、外付けのACアダプタが付属しています。ACアダプタ自体は小型のものですが、HDL-A2.0は内蔵式だったのでかさばるACアダプタ式は少し残念。本体が少し大きくなっても内蔵の方がまとまりが良いのですが、最近の機器は何でもかんでもACアダプタなのでうんざりです。
また、ACアダプタ本体とACコード間は分離できるようコネクタになっています。ところが、ACアダプタ本体にコードのコネクタ部を差し込むと最後までささらず、中途半端な位置で止まってしまいます。スルッと抜けることは有りませんが、引っ張ると容易に抜けるのでちょっといただけません。
一方、NAS本体のDCコネクタ差込口付近にはACアダプタから来るDCコードを引っ掛けるて止める抜け止めがついています。しかし、ACコードが容易に抜けるのであれば片手落ちです。なお、ACアダプタにはDCコードが直付けされているため外れません
起動時間が長い
HDL-A2.0の起動はかなり遅いです。あまりにも時間がかかるので実測してみました。
その結果、電源スイッチを押してフロントLEDの点滅状態から操作可能となる点灯状態になるまで約3分10秒かかりました。同様にHDL-250Uでも計測してみると約1分で起動します。うーん・・・。
停止に関してはいずれの機種でも約15秒で停止します。
セットアップなどについては後日別記事にて掲載予定です。